歴史

大神宮は、和銅元年（708年）の創建と伝えられ、伊勢神宮の御分霊を祀ることから「茨城のお伊勢さま」とも呼ばれています。創建には、海辺に現れた神秘の光を伊勢の神と見なしたという伝説があり、以来、地域の信仰の中心として親しまれてきました。平安時代には源頼義・義家が戦勝を祈願し、江戸時代には徳川光圀や斉昭が社殿を造営するなど、多くの歴史的人物とゆかりがあります。現在の本殿は明治34年に再建され、伊勢神宮と同様の神明造が用いられています。境内には安産祈願の「なで犬」や、徳川家ゆかりの神輿などもあり、歴史と文化を今に伝える神社です。

村松虚空蔵尊（むらまつこくうぞうそん）は、平安初期の807年に弘法大師空海が開基した古刹です。国の重要文化財に指定されている本尊の虚空蔵菩薩は智恵や記憶力を授ける仏として信仰されています。特に十三詣りで知られ、学業成就や厄除けを願う参拝者が全国から訪れます。「日本三体虚空蔵尊」の一つに数えられ、その霊験は広く知られています。境内には歴史を感じさせる仁王門や本堂が立ち、四季折々の自然に包まれた静かな環境の中、多くの人々の心のよりどころとなっています。「村松のお虚空蔵さま」として地元でも親しまれており、長い歴史と信仰が今も息づく霊場です。

東海村には、数多くの古墳が点在しており、古代の息吹を感じることができます。
●真崎古墳群：東西に伸びる台地上に位置し、前方後方墳や円墳、方墳などが保存されています。特に1号墳は、全国的にも珍しい六角形墳の可能性があるとして注目されています。
●権現山古墳：標高約28mの台地上に立地する全長約87mの前方後円墳です。墳頂には素鵞神社と樹齢約200年の山桜があり、春には美しい景色が広がります。
●舟塚古墳群：東海中学校から東へ約250mの場所に位置する前方後円墳です。全長約80m、高さ約9mと規模が大きく、良好な状態で保存されています。
これらの古墳群は、東海村の歴史を物語る貴重な文化遺産であり、訪れる人々に古代へのロマンを感じさせてくれます。